「老ハイデルベルヒ」の感想
老ハイデルベルヒ
アルトハイデルベルヒ
初出:「婦人画報」1940(昭和15)年3月

太宰治

分量:約23
書き出し:八年まえの事でありました。当時、私は極めて懶惰《らんだ》な帝国大学生でありました。一夏を、東海道三島の宿で過したことがあります。五十円を故郷の姉から、これが最後だと言って、やっと送って戴《いただ》き、私は学生|鞄《かばん》に着更の浴衣《ゆかた》やらシャツやらを詰め込み、それを持ってふらと、下宿を立ち出で、そのまま汽車に乗りこめばよかったものを、方角を間違え、馴染《なじ》みのおでんやにとびこみました...
更新日: 2025/05/26
65c8aadc88adさんの感想

雙之川喜1941  東海道の 三島に 仕事を するという 触れ込みで あんまり 金も無いのに 友達を 引き連れて 出向き 酒を 飲み歩いたり 祭りや 花火を 見に行き 疲れて 帰ってきて 蚊帳を 三角に 吊って 寝込んだりする。 面白いと 感じた 人は 偉い。

更新日: 2021/06/21
decc031a3fabさんの感想

太宰の作品はリズムが良い。内容は情けなく弱い自嘲がけっこうあるけれど、綺麗な風景と古いけど活気のある様子がいきいきと描かれていて、その対比が読後感を良いものに導いている。色々言われる作家だけれども、その文才の一端を楽しめるお勧めですね。

更新日: 2020/09/05
f3b686502cd3さんの感想

放蕩息子の人のよさと厚かましさ、母に対する優しさ。結局破滅してしまう運命を感じさせる。

更新日: 2019/07/04
ひなたまるさんの感想

太宰治の繊細さは、中途半端に繊細な人間を勇気づけてくれます。 還暦近くになって読み返して、またファンになりました。

更新日: 2017/06/23
befb20d0f1d8さんの感想

母の優しさ。母は分かっていたのですね。

更新日: 2016/11/03
77bae0f32e0fさんの感想

太宰治自身の親子関係、夫婦関係が伝わってきて、ジンワリくる作品です

更新日: 2016/04/18
478edb459372さんの感想

いま住んでいる地名がでてきて嬉しい。変わってしまったのは街なのか、自分の心なのか。郷愁を感じる。