渓(かわ)まで 石段を 降りて行くと 半分は 村の共同浴場 もう半分は 旅館の客向きの浴場となっている。鮎の時期になると 魚を 一匹は 口にくわえ 一匹は 針に 一匹は 手にした 男達が 温泉に浸かりにくるという。おまけに 馬用(うまよう)の温泉まで あるそうで のどかな景色に 囲まれているようだ。セコノタキ温泉と 呼ばれているという。のんびりとした 湯治場の風景に 心まで 癒されると 感じた。
情景描写が巧みで美しい
薔薇やダリアが咲く家の美人娘と、そのおかげで明るい家族や犬を想像して私の気持ちも明るくなった。犬も明るくなるの可愛い。
やっぱり闇だ。闇の作家だ。梶井は。
クラッシク音楽をBGMとするなら 梶井基次郎の作品に合うのは ベートーベンの「運命」だと思う ‘ダダダダ~ン、ダダダダ~ン’ と戸を叩く音 温泉に入る者に不安と恐怖を与える 蛇口から滴る水音 眠れぬ夜に如何ですか?
梶井さんの通ったこの温泉浴場に、わたしも行ってみたい。 それにしても、本当に感性豊かな人だなあ。