「或る女」の感想
或る女
あるおんな

林芙美子

分量:約25
書き出し:何時ものやうに歸つて來ると、跫音をしのばせて梯子段へ足さぐりで行つたが、梯子段の下の暗がりで、良人の堂助が矢庭に懷中電燈をとぼした。たか子はぎくつとして小さい叫び聲を擧げた。「何さ‥‥まだ、あなた、起きていらつしたの?」「寢てればよかつたのかい?」「厭アな方ねえ、一寸遲くなるとこれなンですもの‥‥あなたのお時計、いま幾時なンですの?」さう云つて、たか子は暗がりの中へつつ立つてゐる堂助の方へ手を泳が...
更新日: 2020/05/06
8378e37a477fさんの感想

芙美子の書く女性達は奔放な恋愛をする。女の男性に対する粘着が凄くて読んでいて不快にすらなる。読みやすいが放浪記以外に出てくる女性たちを好きにはなれない。おそらくは芙美子のプライベートもこんな感じなんだろう。深い理解者の旦那さんの緑敏さんがいるのに奔放な芙美子を嫌な女だとおもう。 しかし、旅行記などは素晴らしい。擬音などの上手さ、独特の視点や感想でこちらまで行きたくなる。 芙美子の事を人としてどうかと思うが作品は沢山読んだ。興味を持ってしまう人物だとおもう。

更新日: 2016/04/09
イリュージョン亭チェリスさんの感想

うーん。 身分の高い夫人の、浮気物語。