「幸福の彼方」の感想
幸福の彼方
こうふくのかなた

林芙美子

分量:約22
書き出し:一西陽の射してゐる洗濯屋の狭い二階で、絹子ははじめて信一に逢つた。十二月にはいつてから、珍らしく火鉢もいらないやうな暖かい日であつた。信一は始終ハンカチで額を拭いてゐた。絹子は時々そつと信一の表情を眺めてゐる。長らくの病院生活で、色は白かつたけれども少しもくつたくのないやうな顔をしてゐて、耳朶の豊かなひとであつた。顎が四角な感じだつたけれども、西陽を眩しさうにして、時々壁の方へ向ける信一の横顔が、...
更新日: 2020/08/07
19双之川喜41さんの感想

 男は初婚と思い込み 戦傷で片目を失った男と 結婚してしまう。ところが 罰イチであり 子供を預けていることがも 判明した。その前妻の子に 会いに行く途中の 電車の中で 幸せそうな 家族連れを見掛け 何かと 卑下してしまいがちな 夫を支えて 頼もしく 生きようと決意する。あの直木賞作家の 向田邦子の作品にも 車中の家族風景を 描写したものがあったと思った。

更新日: 2020/05/06
Tsukino24さんの感想

これぞ、お互いを想う夫婦の形。過去に色々あったけれども、きっと良い家庭を築いていくのかなと感じた。

更新日: 2019/12/23
e2b64206ab5bさんの感想

滲むような文章で、心にゆっくり染みました。