「愛する人達」の感想
愛する人達
あいするひとたち

林芙美子

分量:約20
書き出し:ばうばうとした野原に立つて口笛をふいてみてももう永遠に空想の娘らは来やしない。なみだによごれためるとんのずぼんをはいて私は日傭人のやうに歩いてゐる。ああもう希望もない名誉もない未来もない。さうしてとりかへしのつかない悔恨ばかりが野鼠のやうに走つて行つた。萩原朔太郎といふ詩人は、もうすでに此世にはないけれども、此様な詩が残つてゐる。専造は、大学のなかの、銀杏並木の下をゆつくりと歩きながら、この詩人の...
更新日: 2024/04/09
19双之川喜41さんの感想

 終戦直後は 食糧が 足りて なかったので いつも 腹を 空かせて 食い物の ことばかり思い浮かべていた。乾燥林檎 すけそうたら 小麦粉 甘味品には 習慣性が あるようで 無性に 甘いものが 欲しく なったりした。人工甘味料の 発癌性が 指摘されたのは 最近の ことで 当時は サッカリンが 稀に 手にはいると かなり 嬉しがった ものである。みんなで 苦労すれば 怖くないとは あの頃の ことかと 感じた。

更新日: 2018/06/06
fe3c70ce7b93さんの感想

戦後の若者たちの群像劇。食べ物や食事に関する描写も多かったです。朝ドラ「ごちそうさん」を思い出しました。