「畜犬談」の感想
畜犬談
ちくけんだん

―伊馬鵜平君に与える―

―いまうへいくんにあたえる―初出:「文学者」1939(昭和14)年8月

太宰治

分量:約32
書き出し:私は、犬については自信がある。いつの日か、かならず喰《く》いつかれるであろうという自信である。私は、きっと噛《か》まれるにちがいない。自信があるのである。よくぞ、きょうまで喰いつかれもせず無事に過してきたものだと不思議な気さえしているのである。諸君、犬は猛獣である。馬を斃《たお》し、たまさかには獅子《しし》と戦ってさえこれを征服するとかいうではないか。さもありなんと私はひとり淋しく首肯《しゅこう》...
更新日: 2024/07/26
阿波のケンさんさんの感想

犬ではなく飼い主の性格丸出しの作品だな~太宰ってこういう性格なんだな。

更新日: 2024/07/25
15bd038953e2さんの感想

大宰さんの中で一番好きな作品です。ポチに肉をあげて帰途につく際の描写など秀逸です。

更新日: 2023/05/29
58c58f62b1d4さんの感想

いや、犬好きでしょ絶対笑

更新日: 2021/09/06
a8db2911cb75さんの感想

ずっと犬の悪口しか書かれていないのに、なぜか犬への愛情をひしひしと感じる語り口はさすがだと思った。

更新日: 2021/07/02
e0814fef7374さんの感想

有名だけあって面白かった。正直な所がとにかく良い。強い共感も覚えた。最後に良心的な物が芽生えたのか、犬を連れて行くというオチも万人受けでいいと思う。自分は殺しても良かったと思ったけれど、でもそれでこそ、弱き者の味方だ、と感心した。対照的に冷酷な自分を少し嫌いになった。改心しようとは思わないが。

更新日: 2021/03/06
b53e79cfe52cさんの感想

昔は野犬が多くしか群れをなしており子供、年寄りは健常な大人の助けがなければ逃げられなかったものでした。しかし飼い犬には情が移りますよね!

更新日: 2021/03/06
700b1c41ed8fさんの感想

僕は、他人に何かものをすすめることが苦手だけれども、この作品ばかりは身近のひとみんなに読んでほしい、太宰のおもしろさを分からせなければならぬ、と思われました。人を笑わせるにおいて、漫画や漫才にちっとも劣らぬ作品です。

更新日: 2020/03/31
梶サンさんの感想

罪悪を達成しそこねた時の罪悪感、相当なものです。後から湧く後悔、憐憫、始め大袈裟な犬嫌い面白いと思ったが、とんでもない。太宰特有の、遠回りな優しさで溢れてました。

更新日: 2019/11/07
19双之川喜41さんの感想

 昔 どこまでもついてくる犬がいて うるさいので 履いていた下駄で 頭を軽く叩いたら それでも 尻尾を振ってつきまとうのを 止めようとしない めげないワンコがいたのを 思い出した。

更新日: 2018/11/05
yondaさんの感想

明け方に布団の上で読んだ。声を出して笑ってしまった。異常なまでの扱き下ろし。犬になんの罪があると言うのか。あまりにも太宰が毒を吐くので、無邪気にわんわん鳴く犬を守ってやりたくなる。しかし太宰は容赦ない。と思ったらなんだ。最後の最後で少し鼻の奥がツンとなった。

更新日: 2018/08/04
smrさんの感想

冒頭の卑屈さとか、犬の嫌いな点について真面目に語ってるのがとても面白くて笑ってしまった。 読み進めると、太宰は自分と犬を重ねてるのかな?と思ってしまうところがあった。自分と重ねているからこその嫌悪、というか。 それにしてもやっぱり冒頭部とか、一生懸命犬に好かれないように頑張ってるところとか、失礼ながらも愉快で面白い。最後は結局一緒にいることを選んじゃうし。犬、本当はちょっと好きなんじゃない?って言いたくなっちゃう。

更新日: 2018/03/18
0f3f4b732069さんの感想

太宰治の数ある小説の中で、好きなものをあげるとしたらベスト10に入る作品。数回読んでいるがやはり面白い。巧みな文章が笑いを誘い、情景を思い浮かべては、ひとりニヤニヤして読んでいる。

更新日: 2017/12/31
0e1817a2f40cさんの感想

面白かった。犬を嫌っている僕の語りが終始滑稽で大いに笑った。

更新日: 2017/07/09
dc8c3bb329bdさんの感想

わんこに対するツンデレが分かりやすく書かれていた

更新日: 2017/04/19
3e014bc27a30さんの感想

「私は、犬については自信がある。いつの日か、かならず喰いつかれるであろうという自信である」という書き出しからしておかしい。犬は本当は恐ろしい猛獣なのだという主張から、だのに人間に媚びへつらうのが気に入らないとのこと。一時山梨に住むことになるも彼の地は犬だらけで、苦肉の策に編み出したのが害意のないことを伝えるために満面の笑みを浮かべる、というのだからこちらが笑ってしまう。 他にも犬のご機嫌を取るうち懐かれるようになってしまいしまいには一匹の犬が家に居着いてしまう。段々己に似ていく犬を憎むのはやはり同族嫌悪なのだろう。引っ越しを機に捨てる決意をするが、皮膚病にかかった犬を毒殺することになる。存分に喧嘩をさせ、毒を飲ませたが犬は生きていた。ついに作家は犬を連れて行くことにする。芸術家は弱者の友だったはずだと言う最後が示唆的。 ただ飼う前に文句言ってた割に飼い始めたら一番でれでれしてしまう年長の男性は多いよなあなどとも思った。伊馬鵜平とは太宰の友人でユーモア小説やラジオドラマの脚本を書いた人物らしい。

更新日: 2017/04/02
nanoさんの感想

やっぱり太宰さんの作品は面白くて好き

更新日: 2017/02/20
77bae0f32e0fさんの感想

ドキドキやわ。芸術にかまけた愛。鋭いわ。

更新日: 2016/11/19
eb4b871105e0さんの感想

バーナード嬢で紹介されてたので読んだ。犬に対して卑屈過ぎる主人公が面白い

更新日: 2016/05/23
わたくしといふげんしょうさんの感想

切なくも暖かい話。 太宰のあまのじゃく。

更新日: 2015/12/31
e1e4adc89819さんの感想

本当は犬のことが大好きなんだなと思い、読んでいて顔がにやけました。終盤はちょっと泣きそうになりました。