犬ではなく飼い主の性格丸出しの作品だな~太宰ってこういう性格なんだな。
大宰さんの中で一番好きな作品です。ポチに肉をあげて帰途につく際の描写など秀逸です。
いや、犬好きでしょ絶対笑
ずっと犬の悪口しか書かれていないのに、なぜか犬への愛情をひしひしと感じる語り口はさすがだと思った。
有名だけあって面白かった。正直な所がとにかく良い。強い共感も覚えた。最後に良心的な物が芽生えたのか、犬を連れて行くというオチも万人受けでいいと思う。自分は殺しても良かったと思ったけれど、でもそれでこそ、弱き者の味方だ、と感心した。対照的に冷酷な自分を少し嫌いになった。改心しようとは思わないが。
昔は野犬が多くしか群れをなしており子供、年寄りは健常な大人の助けがなければ逃げられなかったものでした。しかし飼い犬には情が移りますよね!
僕は、他人に何かものをすすめることが苦手だけれども、この作品ばかりは身近のひとみんなに読んでほしい、太宰のおもしろさを分からせなければならぬ、と思われました。人を笑わせるにおいて、漫画や漫才にちっとも劣らぬ作品です。
罪悪を達成しそこねた時の罪悪感、相当なものです。後から湧く後悔、憐憫、始め大袈裟な犬嫌い面白いと思ったが、とんでもない。太宰特有の、遠回りな優しさで溢れてました。
昔 どこまでもついてくる犬がいて うるさいので 履いていた下駄で 頭を軽く叩いたら それでも 尻尾を振ってつきまとうのを 止めようとしない めげないワンコがいたのを 思い出した。
明け方に布団の上で読んだ。声を出して笑ってしまった。異常なまでの扱き下ろし。犬になんの罪があると言うのか。あまりにも太宰が毒を吐くので、無邪気にわんわん鳴く犬を守ってやりたくなる。しかし太宰は容赦ない。と思ったらなんだ。最後の最後で少し鼻の奥がツンとなった。
冒頭の卑屈さとか、犬の嫌いな点について真面目に語ってるのがとても面白くて笑ってしまった。 読み進めると、太宰は自分と犬を重ねてるのかな?と思ってしまうところがあった。自分と重ねているからこその嫌悪、というか。 それにしてもやっぱり冒頭部とか、一生懸命犬に好かれないように頑張ってるところとか、失礼ながらも愉快で面白い。最後は結局一緒にいることを選んじゃうし。犬、本当はちょっと好きなんじゃない?って言いたくなっちゃう。
太宰治の数ある小説の中で、好きなものをあげるとしたらベスト10に入る作品。数回読んでいるがやはり面白い。巧みな文章が笑いを誘い、情景を思い浮かべては、ひとりニヤニヤして読んでいる。
面白かった。犬を嫌っている僕の語りが終始滑稽で大いに笑った。
わんこに対するツンデレが分かりやすく書かれていた
「私は、犬については自信がある。いつの日か、かならず喰いつかれるであろうという自信である」という書き出しからしておかしい。犬は本当は恐ろしい猛獣なのだという主張から、だのに人間に媚びへつらうのが気に入らないとのこと。一時山梨に住むことになるも彼の地は犬だらけで、苦肉の策に編み出したのが害意のないことを伝えるために満面の笑みを浮かべる、というのだからこちらが笑ってしまう。 他にも犬のご機嫌を取るうち懐かれるようになってしまいしまいには一匹の犬が家に居着いてしまう。段々己に似ていく犬を憎むのはやはり同族嫌悪なのだろう。引っ越しを機に捨てる決意をするが、皮膚病にかかった犬を毒殺することになる。存分に喧嘩をさせ、毒を飲ませたが犬は生きていた。ついに作家は犬を連れて行くことにする。芸術家は弱者の友だったはずだと言う最後が示唆的。 ただ飼う前に文句言ってた割に飼い始めたら一番でれでれしてしまう年長の男性は多いよなあなどとも思った。伊馬鵜平とは太宰の友人でユーモア小説やラジオドラマの脚本を書いた人物らしい。
やっぱり太宰さんの作品は面白くて好き
ドキドキやわ。芸術にかまけた愛。鋭いわ。
バーナード嬢で紹介されてたので読んだ。犬に対して卑屈過ぎる主人公が面白い
切なくも暖かい話。 太宰のあまのじゃく。
本当は犬のことが大好きなんだなと思い、読んでいて顔がにやけました。終盤はちょっと泣きそうになりました。