「服装に就いて」の感想
服装に就いて
ふくそうについて
初出:「文藝春秋」1941(昭和16)年2月

太宰治

分量:約32
書き出し:ほんの一時ひそかに凝《こ》った事がある。服装に凝ったのである。弘前《ひろさき》高等学校一年生の時である。縞《しま》の着物に角帯をしめて歩いたものである。そして義太夫《ぎだゆう》を習いに、女師匠のもとへ通ったのである。けれどもそれは、ほんの一年間だけの狂態であった。私は、そんな服装を、憤怒を以《もっ》てかなぐり捨てた。別段、高邁《こうまい》な動機からでもなかった。私が、その一年生の冬季休暇に、東京へ...
更新日: 2023/06/06
15dd400ced93さんの感想

過剰すぎる自意識、小心なところ、服のしみ、色あせ、よれよれ感、臭いまで漂ってくるようで、自分が体験しているようにリアルに感じられて、心の動きもすごく理解できて、楽しめました。

更新日: 2020/04/01
梶サンさんの感想

確かに公定の服なら、不似合いもヘチマもないですからね。やはり無意識こそ、理想のファッションなのでは?

更新日: 2017/03/21
0b045f05e5fdさんの感想

太宰って現代に生きてたら、しまむら着てそう

更新日: 2017/03/11
77bae0f32e0fさんの感想

太宰治のなかでは、ヒヤヒヤするところがなかった。ただ、入試前日のなハラハラした感覚を上手に描写されていて良かった。

更新日: 2016/08/26
6ba08142922fさんの感想

歳をとるといつの間にか忘れてしまうのだが、若い頃は確かにこんな感じで自意識過剰だった気がする。

更新日: 2016/08/03
わたくしといふげんしょうさんの感想

服装についてのコラム。 人目を気にするあまり、何を着ても窮屈そうである。芸術家は大変だな。