「惨事のあと」の感想
惨事のあと
さんじのあと

素木しづ

分量:約29
書き出し:一楯井《たてい》夫婦が、ようやく未墾地開墾願の許可を得て、其処へ引移るとすぐ、堀立小屋を建てゝ子供と都合五人の家族が、落著いた。と間もなく此の家族が四ヶ月あまりも世話になっていた、遠い親類にあたる、その地では一寸した暮しをしていた山崎という農家の、若い嫁と生れて間もない子供と、子供を背負うてかけつけて来た子守女と、その家の老人と四人が惨殺されたという知らせをうけた。そこは、楯井夫婦が引移った未墾地...
更新日: 2024/04/24
19双之川喜41さんの感想

 天塩川の 沿岸の 新しく 開かれた土地が 流れ職人である 大工の万吉の 凶行の 場である。他人の 嫁に どう見ても 無理筋な 横恋慕を 抱き 告白が 無視されたのに 対して 突如として 逆上し 赤子 子守 老人 嫁の 四人を 目に付いた 手斧で 惨殺に 及ぶ。そのことがあって 数週間の後に 井戸の 脇の 樹の切り株に 火の玉が 突如として 三つ 現れてしまう。惨事のあとより まえのほうが 良く 書き込まれており バランスが いささか 悪いような 気が 少ししてしまったけど 優れた才能が 窺われる 詩情溢れる 文章と想ったのである。素木しずさんの 溢れる 才能に 刮目した。

更新日: 2022/06/09
阿波のケンさんさんの感想

あり得ない話だが妙に納得できる話だな!