海野十三
この結末は あまりにも唐突な気がするが、例えば当時の連載の事情などあったのだろうか。 まだ続けるべき所で突然安心させて終わってしまう。 でもこの作者の小説は本作に限らず未来を想像させてワクワクさせるはずのSFなのに、所々に当時の敗戦後の日本の貧しい感じが見えて変に魅力的である。
発表時から 60年以上 経過してしまったので SFとも言えず 何とも 妙な筋立てのように 思わざるを得ないのだけど 落差を 楽しんでしまえば それで 良いかもしれないと感じた。