「三十年後の世界」の感想
三十年後の世界
さんじゅうねんごのせかい
初出:「少年読売」1948(昭和23)年3~12月

海野十三

分量:約176
書き出し:万年雪《まんねんゆき》とける昭和五十二年の夏は、たいへん暑かった。ことに七月二十四日から一週間の暑さときたら、まったく話にならないほどの暑さだった。涼《すず》しいはずの信州や上越の山国地方においてさえ、夜は雨戸をあけていないと、ねむられないほどの暑くるしさだった。東京なんかでは、とても暑くて地上に出ていられなくて、都民はほとんどみな地下街《ちかがい》に下りて、その一週間をくらしたほどだった。ものす...
更新日: 2021/01/31
815f95676dc7さんの感想

この結末は あまりにも唐突な気がするが、例えば当時の連載の事情などあったのだろうか。 まだ続けるべき所で突然安心させて終わってしまう。 でもこの作者の小説は本作に限らず未来を想像させてワクワクさせるはずのSFなのに、所々に当時の敗戦後の日本の貧しい感じが見えて変に魅力的である。

更新日: 2019/11/09
19双之川喜41さんの感想

 発表時から 60年以上 経過してしまったので SFとも言えず 何とも 妙な筋立てのように 思わざるを得ないのだけど 落差を 楽しんでしまえば それで 良いかもしれないと感じた。