「皮膚と心」の感想
皮膚と心
ひふとこころ
初出:「文学界」1939(昭和14)年11月

太宰治

分量:約41
書き出し:ぷつッと、ひとつ小豆粒に似た吹出物が、左の乳房の下に見つかり、よく見ると、その吹出物のまわりにも、ぱらぱら小さい赤い吹出物が霧を噴きかけられたように一面に散点していて、けれども、そのときは、痒《かゆ》くもなんともありませんでした。憎い気がして、お風呂で、お乳の下をタオルできゅっきゅっと皮のすりむけるほど、こすりました。それが、いけなかったようでした。家へ帰って鏡台のまえに坐り、胸をひろげて、鏡に写...
更新日: 2022/04/14
鍋焼きうどんさんの感想

ダラダラとくどい。心の彷徨とは概してこんなものだ。落ちが見事。

更新日: 2021/09/20
a19a7fb77ccfさんの感想

太宰治先生の主人公が女で、女について綴る作品は最高。卑屈さと陰気さの根底にある自己愛がバチバチに強いの漏れ伝わって来てゾワゾワする

更新日: 2020/04/02
梶サンさんの感想

人間一回酷い目に遭うと、ちょっとした事で悩まなくなるね。

更新日: 2019/12/17
3fb5267a3520さんの感想

紙の本で読んだ。 皮膚病をキッカケに夫婦の距離が縮まって本当に良かった。 太宰の作品でこんなにホッとしたことは無い。クズ夫でなくて良かった。

更新日: 2019/11/06
19双之川喜41さんの感想

 もともと 容姿には 劣等感をもっている女が やっと 後妻ではあるが 結婚できた。 風呂や帰りに 皮膚病の 症状がでる。 悶々とした日々を 送り 考え込む。 二重の 引け目に 男が 優しいだけに 女は 深刻になる。 抑制的な 筆致に 魅せられてしまうと感じた。

更新日: 2017/07/02
77bae0f32e0fさんの感想

熟柿の潰れた醜さなど普段見落としている有り様を唐突に文に入れてきたと思えば、プロステチュウト等教養の高さをはにかみながら巧みに使う太宰治に恋に落ちますよ。

更新日: 2016/11/13
わたくしといふげんしょうさんの感想

あなたがおもうほどあなたは醜くはない。 外見も、内面も。

更新日: 2016/10/26
ec5a23f7b8c7さんの感想

吹き出物の精神的打撃。これって女性特有なのだろうか。あと、夫婦っていいなと思う。良い旦那さん。

更新日: 2016/08/07
1dbde5ace62dさんの感想

肌。確かに思い当たるフシはある。 表面の悲しさが心の芯にまで蝕んでくる瞬間的な感覚も、よくわかる。 女性のある姿ということか。

更新日: 2016/01/17
a98a2cd23bf1さんの感想

題名から 科学的な内容かと思って読み始めたが、 全く違っていました。 何かコンプレックスがあると悪いことは、 すべて それが原因だと思ってしまう。 女性の心理をよく 表している。男の人も 同じかもしれないが。

更新日: 2015/06/21
84a94ff656bdさんの感想

主人公の女が可愛い…