夏目漱石
可もなし、不可 もなし
よくぞこんな生意気な辞を書いてくれた。文面の堅さとチラリと見えるヒネクレ具合がたまらない
何となく、大学は権威のある職であり、新聞社は新聞屋と表現しているように俗っぽいイメージがある。しかし、大学も新聞も商売に変わりない、という。漱石は大学を辞め、朝日新聞へ入社した。給料は新聞社の方がよかったようだ。より儲かる商売の方を選択したのだ。結局、最後は作家の道を歩むのであるが、今でいうところの転職である。漱石ほどの天才でも最初から天職が何か?など知らなかったということだ。