山椒魚を 無理矢理に 買いたがる先生の 滑稽話である。 井の頭公園(東京▫三鷹市)の中の島の水族館で 見てしまったのが発端である。 暗に 井伏鱒二にも 触れており 脱力するが 面白いと感じた。
こんな老司とお付き合いしたいものだ。 有閑階級~何とも言えん響きでもある。
子供の頃、沢に住むサンショウウオを見た記憶が甦ってきたが、枯れ葉色のオタマジャクシといった感じで、案外可愛らしいものでした。
太宰のユーモア小説。黄村先生の人となりを山椒魚との出会いからそれに夢中になって行く過程、そして、「私」の親切心が招いた結末。所々に落語みたいな雰囲気があり、思わず一人笑い。著者の遊び心と優しさを感じた。
私の好きな黄村先生シリーズである。一度読んだら、太宰さんの面白さに気づきます!