「日本文化とは何ぞや(其一)」の感想
日本文化とは何ぞや(其一)
にほんぶんかとはなんぞや(そのいち)
初出:「大阪朝日新聞」大阪朝日新聞社、1922(大正11)年1月5日~7日

内藤湖南

分量:約16
書き出し:文化と云ふ語は、近頃流行し、何ものにでも此の二字が附せられると景氣好く見えるかのやうであるが、しかし、一般世人が文化其の物をどれだけ理解して居るか。文化は國民全體の智識、道徳、趣味等を基礎として築き上げられてゐるのであるが、其の基礎たる智識、道徳、趣味が現代の日本に於て、どれだけの程度に於て在るか。政治、經濟等、人生の需要から生ずる者とせらるゝ事相は、すべて民衆的なるを要求せられ、民衆的な方法に適...
更新日: 2016/12/12
b9ef941530ccさんの感想

内藤湖南の日本文化はシナの影響下に日本独自の才能を伸ばした独特の文化であるが、朝鮮や高句麗はシナの統治下から刺激を受けて国家なるものが生まれた。

更新日: 2015/12/22
0e891017c650さんの感想

個人と同じように一国の文化も相互に影響しあいながら成長、発展していく。地理的に隣接するということは、意図せずとも大いに影響を受けるということだ。古代に文明を発達させた中国の近くに付かず離れずの距離で位置した日本は、なんとも幸運な国だった。 筆者の比喩表現の中で、日本文化と支那文化の関係を豆腐とニガリの関係に現すのが得てして妙だと感じた。