「未帰還の友に」の感想
未帰還の友に
みきかんのともに
初出:「潮流」1946(昭和21)年5月

太宰治

分量:約27
書き出し:一君が大学を出てそれから故郷の仙台の部隊に入営したのは、あれは太平洋戦争のはじまった翌年、昭和十七年の春ではなかったかしら。それから一年|経《た》って、昭和十八年の早春に、アス五ジウエノツクという君からの電報を受け取った。あれは、三月のはじめ頃ではなかったかしら。何せまだ、ひどく寒かった。僕は暗いうちから起きて、上野駅へ行き、改札口の前にうずくまって、君もいよいよ戦地へ行くことになったのだとひそか...
更新日: 2017/05/06
77bae0f32e0fさんの感想

祭りに置いてきぼりを 食らったなんとも言えない寂しい淋しい気持ちが痛いほど伝わる。駄々を捏ねて大声をあげても埋まらない暗さ、イヤと言えない大人になりそこねた自分に似ている。