「人間失格」の感想
人間失格
にんげんしっかく
初出:「展望」筑摩書房、1948(昭和23)年6~8月号

太宰治

分量:約188
書き出し:はしがき私は、その男の写真を三葉、見たことがある。一葉は、その男の、幼年時代、とでも言うべきであろうか、十歳前後かと推定される頃の写真であって、その子供が大勢の女のひとに取りかこまれ、(それは、その子供の姉たち、妹たち、それから、従姉妹《いとこ》たちかと想像される)庭園の池のほとりに、荒い縞の袴《はかま》をはいて立ち、首を三十度ほど左に傾け、醜く笑っている写真である。醜く?けれども、鈍い人たち(つ...