「維新史の資料に就て」の感想
維新史の資料に就て
いしんしのしりょうについて
初出:談話筆記、1922(大正11)年8月

内藤湖南

分量:約11
書き出し:いづれの世でも革命の際は必ず陰謀がこれに伴ふ。從つてこれに關する記録も多くは當時の陰謀から出た結果の記録であつて信用し難いものであることは、古來屡※見る所である。然し或時期を經過すると其時の陰謀に與かつた人々の多くは亡くなり、自然に觀察が公平になるのと、從來の記録に反對の材料を發見して史實を一變することがある。どうかすると支那等の樣な國では朝代の替り目のみならず、同じ朝代の間にあつても陰謀簒奪など...
更新日: 2021/06/05
19双之川喜41さんの感想

 維新編簒局の 中立性に ついて 注意を 喚起する。 当たり前の事だが 勝利者の 自慢話が とかく 正史と され勝ちなのを たしなめる。 白い紙に書いた 黒い字の 紙背に 気を配るべきと言う。 博覧強記の 碩学は凄いものだと 感心する。 翻って  資料をそのものがなくなってしまうようでは  語るに落ちるとも言うべきであろう。