「椰子蟹」の感想
椰子蟹
やしがに
初出:「赤い鳥」1924(大正13)年2月号

宮原晃一郎

分量:約12
書き出し:一暑い暑い、どんな色の白い人でも、三日もおれば直《す》ぐ黒ん坊になる程暑い南洋の島々には椰子蟹《やしがに》がおります。椰子蟹て何?椰子の実を喰《た》べる蟹です。じゃ椰子て何?椰子は樹《き》です、棕櫚《しゅろ》に似た樹です。けれども実は胡桃《くるみ》に似ています。胡桃よりも、もっともっと大きな、胡桃を五十も合せた程大きな実です。胡桃のように堅い核《たね》が、柔かな肉の中にあります。それを割ると中から...
更新日: 2020/12/04
19双之川喜41さんの感想

 「名も知らぬ遠き島より 流れくる 」椰子蟹一匹 と言うべきか。 生き延びたとしても 椰子の木がないから  食い物には困ってしまうだろう。 詩情あふれる作品と思う。 蟹ではなく 宿借りだと言う人もいるらしいけど 学者ではないから  どちらでもいいかもしれないと思った。