「アリア人の孤独」の感想
アリア人の孤独
アリアじんのこどく
初出:「不同調」1926(大正15)年2月

松永延造

分量:約19
書き出し:一私が未《ま》だ十九歳の頃であつた。私の生家から橋一つ越えた、すぐ向うの、山下町××番館を陰気な住居として、印度人〈アリア族〉の若者、ウラスマル氏が極く孤独な生活をいとなんでゐたと云ふ事に先づ話の糸口を見出さねばならない。彼れが絹布の貿易にたづさはつてゐる小商人だと云ふ事を私は屡《しばし》ば聞いて知つてゐたが、然《しか》も、彼れの住居には何一つ商品らしいものなぞは積まれてゐなかつたし、それに、日曜...
更新日: 2025/06/06
65c8aadc88adさんの感想

双之川喜1941  インド人の 青年は 間が 持たないので 手風琴を 弾いて 聞かせようと したら 風琴の 一部に 裂け 穴が あり ジプシー かもしれない 女が 空気の 洩れを 防ぐため 指で 穴を 押さえ 付けている 場面は とくに 気に入った。横濱が 舞台と されて いるけど 異国情緒を 巧に 描き切り ほかに 類を 見ない 詩情に 溢れ 謎解きも 仕込まれて おり 珠玉の 掌編と 感じた。