太宰は 中島飛行機工場の側に 住んで居たので 東京大空襲を受け 防空壕に 逃げ込み 娘に 読み聞かせをしたりした。 コブトリは 性格の 悲喜劇。 浦島には 桜桃の酒。 カチカチ山は 惚れたが 悪いか。 舌切りスズメは 爺さん 出世とする。 桃太郎を 取りあげない 訳。 軽いので 少しだけ 読めば 足りるかもしれないと感じた。
あの著名な作者が、こんな剽軽な文をしたためることに感動すら覚える。一見面白おかしいだけの文章に見えるが、たまに出てくる言い回し・言葉のセレクションにいちいち心動かされるのは、私だけだろうか。
瘤取り爺さん、浦島太郎、カチカチ山、舌切り雀等のお伽噺のパロディ。瘤とりは案外あっさり、浦島はファンタジー小説的だが、海亀の皮肉さが辛辣。カチカチは、美少女ウサギと醜男タヌキの表裏の掛け合いが超面白い。舌切りはの爺さんは、自分自身を反映させていたのかと感じた。いずれにしても、太宰らしさが強く感じられた。きっと、太宰は、愛娘園子に、お伽噺の本を読んで聞かせつつ、頭の中では、ニヤニヤしながら、本作品の構想を練っていたに違いない。それにしても、しばらくお伽噺には縁が無かったが、洋の東西を問わずに、残酷、特に婆汁には驚いた。桃太郎に手をつけなかったのは、父親としての優しさか。
これは子供に読み聞かせできないな笑。性格がひん曲がっても嫌だし、乙姫に影響されても嫌だから。
舌切り泣けるわ 嫁大切にしなきゃな
太宰治の最高傑作だと個人的に思います