「ろまん灯籠」の感想
ろまん灯籠
ろまんどうろう
初出:「婦人画報」1940(昭和15)年12月~1941(昭和16)年6月

太宰治

分量:約97
書き出し:その一八年まえに亡《な》くなった、あの有名な洋画の大家、入江新之助氏の遺家族は皆すこし変っているようである。いや、変調子というのではなく、案外そのような暮しかたのほうが正しいので、かえって私ども一般の家庭のほうこそ変調子になっているのかも知れないが、とにかく、入江の家の空気は、普通の家のそれとは少し違っているようである。この家庭の空気から暗示を得て、私は、よほど前に一つの短篇小説を創ってみた事があ...
更新日: 2019/06/26
カツジバナーレさんの感想

ホームコメディを見るときのような、安穏とした気分でサッと読めました。 それでも親子愛、兄弟愛、男女の愛と、それぞれ一つとっても長くなりそうな要素がこの短い物語の中に詰まっていて、読めば読むほどさらに味が出そうだと感じました。

更新日: 2018/01/13
1487787156a4さんの感想

尊敬する師の勧めで手にするに至ったが、さすがは師の書評通り、軽快でユーモラスに富む太宰の良さが滲み出た作品と感じた。手軽に読める分量もまたいい。