梶井基次郎
欲望とそれに逆らう気持ち。それらを外から眺める。読んでいて辛かった。それでも短い作品だから繰り返して読んだ。
著者である 兄が ことさらに 顔を しかめて見せたのは 弟に 借金を 思い切って 頼み込んだからだけど なにやら 照れ隠しの様でもあり 屈折した心情が 巧に 描かれている。ただ 主題 それ自体からは 味が 伝わってくる 訳もないと 感じた。
長編の中の一挿話という体。奎吉の心の醜さを吐露したもの。こじれてる。