世知辛い。
サラリーマンであれば定年後の身の振り方を考えとかねばなるまい。 いや、不景気であればリストラされる可能性は大いにある。会社が必要としてくれるか否か?が重要で、後釜の心配はない。 定年(退職)を「勤め上げる」という言葉で表現をする。仕事を全うする、ということだ。 ご苦労様なのだ。恩給は第二の人生の最底限度の文化的生活をするためのものだ。定年後まで家族を養う必要はない。だが、年をとってから生まれた子供を持つ場合はそうは言ってられない。結局、人は一生働き続けなければならないケースが今の日本では現実なのだ。
『恋を恋する人』も、この『二老人』も前半、後半で 中心となる人物がかわっていく。特徴なのだろうか? リズミカルで 面白い文章です。 落語を聴いているような気分です。 夏目漱石からは、『巡査』という作品を 高く評価されたとのこと。 読んでみたいです。