国木田独歩の文章は兎に角名文だ! 読みやすさがそれを証明する。 他の作家の文章に比べ読むスピードが増す。 運命論者である独歩ならではの「縁」がテーマ。 神崎と朝田が大友に出会すのも縁 大友がお正に出会すのも縁? 大友は妻ある身だが破綻している、その時、お正を口説いていれば……否、口説かなかったことが、運命(縁)である。一方、お正も結婚生活は破綻。実家の宿屋に戻ると、大友がいたのが縁。 されど、大友は………しなかったのも運命。恋を恋するとは言い訳だ! 大友の結婚、お正の結婚がそれぞれ運命(縁で結ばれた)なのだ! 決して、W不倫となる大友とお正の恋が縁であるはずがないのだ。
登場人物の Oさんは、この先あまり 素敵な恋はできないのではと想像します。 宿題をだされたような 中途半端な気もします。 太宰治の『チャンス』では、恋愛は 意志によるものと述べておられるのを 思い出しました。
縁という言葉は、ただ簡単なひとつの漢字ではなく、一生をかけて追い探し続け、見つからずに墓に入る人も、少なくないでございます。
恋に恋する、の意味は何となく分かるが、具体的なエピソードを出して当人達を見ると存外悲哀に満ちたものだった。 冒頭の甲乙の会話とその描写が何とも洒落ていて、この二人が主役の物語を読んでみたくなった。
縁とは何かを問うている物である 情景は鮮明に浮かぶが、 話の内容が正直私には 情報が少なすぎて 読み解けなかった もっと想像力豊かな方が 読めば面白いのかもしれない