タイトルで油断しました すぐ読める長さなのに、こんなん泣きます
なんとも虚しい後味の作品でした。 有名なごんぎつね然り、やはり新美南吉の作品は「人間」と「その他」にある大きな差、分かり合えない難しさについてのテーマが多いですね
白鳥から王妃に 戻ったので ハッピーエンドのように見えるけど 巨男は 命を落としているので 母親が魔女とはいえ 不条理な死に 甘んじることになる。 巨男の灯として星になったのは せめてもの慰めである。 味わい深いと 感じた。
王女の「私は、いつまでも白鳥でいて、・・・」の言葉がずっと胸に残る。 情景がありありと浮かんでくる、美しい文章。
「あれは、巨男の灯だ。」 いつか自分のこどもが星を見るようになったら、おしえてあげたい、そんなお話。