川沿いの 一区 一万五千坪を 買うべく 出向いたのではあるけど とてつもない 大自然の 驚異に 尻尾を巻き 買わずに 戻ってきたようである。 武蔵野くらいの 広さが 手頃だったのかなと思った。
文豪独歩の正に独歩たる、面目躍如の傑作にして紀行文学の金字塔。殊に最終盤の、荒涼寂漠にして深閑たる、未開の空知の荒ぶる大自然、その息をもつかせぬ迫真の描写は、人跡未踏の自然の中にこそ魂の安寧と調和を見出だした独歩文学の真骨頂と言える。 ジャック・ロンドンの「荒野の呼び声」に匹敵し、ソローの「森の生活」をも凌駕する、明治期日本文学の海外にも通用する大傑作である。