国木田独歩
たき火の描写は見事
不思議な話だが、火や海の描写が豊かで、光景が自然と目に浮かぶ。
少年達の たき火は 燃え上がらない。 湾を 隔てて 伊豆の火は 望見できる。 遊びに飽きて 子等が 置き去りした火に 旅の翁が 暖を取る。 日本画を 文章にしたような 趣にみちていると感じた。
速水御舟の火舞を彷彿させる文章で老人の若い頃の思い出と喜んでいる姿は万人共通の郷愁を感じさせ国木田独歩の人間愛を感じさせる文章に脱帽。