「栃の実」の感想
栃の実
とちのみ
初出:「新小説」1924(大正13)年8月

泉鏡花

分量:約14
書き出し:朝六《あさむ》つの橋を、その明方《あけがた》に渡った——この橋のある処《ところ》は、いま麻生津《あそうづ》という里である。それから三里ばかりで武生《たけふ》に着いた。みちみち可懐《なつかし》い白山《はくさん》にわかれ、日野《ひの》ヶ峰《みね》に迎えられ、やがて、越前の御嶽《みたけ》の山懐《やまふところ》に抱《だ》かれた事はいうまでもなかろう。——武生は昔の府中《ふちゅう》である。その年は八月中旬、...
更新日: 2021/01/19
19双之川喜41さんの感想

 栃の実を 粉にして 何回も水に晒して作るのが 栃餠である。 箱根山辺りでは 急峻な東海道を 踏破するのが 辛いと 栃の実ばかりの涙溢れるという 句が 残っていると聞く。