「医師高間房一氏」の感想
医師高間房一氏
いしたかまふさいちし
初出:「医師高間房一氏」砂子屋書房、1941(昭和16)年4月

田畑修一郎

分量:約344
書き出し:第一章一この物語の主人公である高間房一の生ひ育つた河原町は非常に風土的色彩の強い町であつた。海抜にしてたかだか千米位の山脈が蜿蜒としてつらなり入り乱れてゐる奥地から、一条の狭いしかし水量の豊富な渓流が曲り曲つたあげく突如として平地に出る。そこで河は始めて空を映して白く広い水面となり、ゆつたりと息づきながら流れるやうに見える。その辺は平地と云つても、直径にして一里足らずの小盆地で、奥地から平凡になだ...
更新日: 2021/08/10
19双之川喜41さんの感想

 この医師の 幼い頃の悪童振りは 袋叩きにされると じっと頭を 抱えこんで 防御の姿勢をとり その間に相手の顔を記憶に残す。 後日 殊更に阿呆顔をして 個別に復讐する手口であった。 詩味には 片寄りがあるけど飽きさせないと感じた。