Kは 鏡花のことかな。 延々と 病状が、描写されているので うんざりするようなことはある。 案外 よりを戻すときは こんなものかもしれないと感じた。
師であったO先生(尾崎紅葉先生)への立場の違いや、芸術への考え方の違いから仲違いしていた私とK(泉鏡花先生)がKの弟の死によって和解する話。 飾り気の無いシンプルな文章がよりKの弟であるTの病と死へと向かう姿を明瞭に描き出している。 また、文章の多くがKに対することやKとの会話などを含んでいるので、この二人の関係が気になるのであれば読むべき作品であると言えるだろう。 最後に、わざわざKから言われたことを書くところに調和的なまとめでは終わらせない彼らしさが伺い知れる。
同門の泉鏡花との和解。 切々と事実を連ねてあるので分かりやすいけど情緒に欠ける。でもそこがいい。