「油絵新技法」の感想
油絵新技法
あぶらえしんぎほう

小出楢重

分量:約197
書き出し:序言日本の油絵も、ようやくパリのそれと多くの距離を有《も》たぬようにまで達しつつある事は素晴らしき進歩であると思う。だがしかし、新らしき芸術の颱風《たいふう》は常に巴里《パリ》に発生している。まだ日本は発祥の地ではあり得ない事は遺憾であるが、それはまだ新らしき日本が絵画芸術のみならずあらゆる文化が今急速に新らしく組み立てられつつ動いて行く工事場の混乱を示している最中である。今あらゆる新らしきものを...
更新日: 2015/03/13
bfa84147aafcさんの感想

青空文庫を漁っていたときに油絵というキーワードをたまたま発見し、高校で美術を選択していたので、通学中の暇つぶしに軽い姿勢で読みました。 美術史で習った近代美術、その当時の考え方がありのままひしひしと訴えてくる本でした。 私自身絵を志している者ではありませんが、創作に対する姿勢に関する記述には、極めて近代的ではありますが、なるほどと思うところがあり、良い読書になりました。