「牛鍋」の感想
牛鍋
ぎゅうなべ
初出:「心の花」1910(明治43)年1月

森鴎外

分量:約5
書き出し:鍋《なべ》はぐつぐつ煮える。牛肉の紅《くれない》は男のすばしこい箸《はし》で反《かえ》される。白くなった方が上になる。斜に薄く切られた、ざくと云う名の葱《ねぎ》は、白い処が段々に黄いろくなって、褐色の汁の中へ沈む。箸のすばしこい男は、三十前後であろう。晴着らしい印半纏《しるしばんてん》を着ている。傍《そば》に折鞄《おりかばん》が置いてある。酒を飲んでは肉を反す。肉を反しては酒を飲む。酒を注いで遣《...
更新日: 2025/02/01
65c8aadc88adさんの感想

雙喜  多分 すき焼きの 肉に 女の子が 箸を つけると それはまだ 煮えてないと 言い くちにはこぶのを 阻止する 叔父さん。その 肉は やがて 叔父さんの 戦利品となり 腹に収まる。昔は よく 見かけた 街中 貴重 牛肉の 争奪戦である。

更新日: 2018/12/08
b25b0bd2dcfbさんの感想

同じく資料として。 食べ物を争う男とその親友の娘。子どもに何か食べさせることが好きな親や祖父母は多いが、本当にいいものだけはこっそり自分だけで食べる大人も多いことを連想するなど。そんなもんです。