「妖僧記」の感想
妖僧記
ようそうき

泉鏡花

分量:約20
書き出し:一加賀の国|黒壁《くろかべ》は、金沢市の郊外一|里程《りてい》の処にあり、魔境を以《もっ》て国中《こくちゅう》に鳴る。蓋《けだ》し野田山《のだやま》の奥、深林幽暗の地たるに因れり。ここに摩利支天を安置し、これに冊《かしず》く山伏の住《すま》える寺院を中心とせる、一落《いちらく》の山廓《さんかく》あり。戸数は三十有余にて、住民|殆《ほとん》ど四五十なるが、いずれも俗塵《ぞくじん》を厭《いと》いて遯世...
更新日: 2019/10/24
19双之川喜41さんの感想

 がま蛙を 喰らって生き延びている乞食が 行水中の女を 垣間見て 恋慕してしまう。 女からは 逆に 難題を持ち出される。 童話にもありそうな筋立てで 鏡花の文体は 鉛筆画と油絵の差のように 重厚であると感じた。