静謐なそして神秘的な童話時代が眼前に展開する。兎と人間を並べて、兎が主で老人が従であるような関係が衝撃的。
読了(2022/03/30 06:34:20) クロスオーバー改変系昔話シリーズ 擬人化には獣性を多少捨てる必要もあるので
「童話時代の明け方に、獣性の獣性を亡ぼす争いに、歓喜する人間を象徴しようとするのであろう、日輪は、」 難解で 暗喩を読めない。 童話を 鳥瞰する習慣はないので当惑した。
かちかち山は、昔々読んだが、内容は忘れてしまった。狸が背負った芝が燃えて「熱い熱い」と叫ぶ姿だけは憶えている。
極楽を連想させるような丁寧でいて、幻想的な描写。童話時代、という書き出しがなんとも言えない。芥川には、あの、残酷な童話がどう映ったのだろう。