「かちかち山」の感想
かちかち山
かちかちやま

芥川竜之介

分量:約3
書き出し:童話時代のうす明りの中に、一人の老人と一頭の兎《うさぎ》とは、舌切雀《したきりすずめ》のかすかな羽音を聞きながら、しづかに老人の妻の死をなげいてゐる。とほくに懶《ものう》い響を立ててゐるのは、鬼ヶ島へ通《かよ》ふ夢の海の、永久にくづれる事のない波であらう。老人の妻の屍骸《しがい》を埋めた土の上には、花のない桜の木が、ほそい青銅の枝を、細《こまか》く空にのばしてゐる。その木の上の空には、あけ方の半透...
更新日: 2022/11/03
鍋焼きうどんさんの感想

静謐なそして神秘的な童話時代が眼前に展開する。兎と人間を並べて、兎が主で老人が従であるような関係が衝撃的。

更新日: 2022/03/29
不夜嬢さんの感想

読了(2022/03/30 06:34:20) クロスオーバー改変系昔話シリーズ 擬人化には獣性を多少捨てる必要もあるので

更新日: 2021/01/29
19双之川喜41さんの感想

 「童話時代の明け方に、獣性の獣性を亡ぼす争いに、歓喜する人間を象徴しようとするのであろう、日輪は、」 難解で 暗喩を読めない。 童話を 鳥瞰する習慣はないので当惑した。

更新日: 2018/12/04
befb9a327d45さんの感想

かちかち山は、昔々読んだが、内容は忘れてしまった。狸が背負った芝が燃えて「熱い熱い」と叫ぶ姿だけは憶えている。

更新日: 2018/03/31
サキトさんの感想

極楽を連想させるような丁寧でいて、幻想的な描写。童話時代、という書き出しがなんとも言えない。芥川には、あの、残酷な童話がどう映ったのだろう。