「ゆく雲」の感想
ゆく雲
ゆくくも

樋口一葉

分量:約24
書き出し:上酒折《さかをり》の宮、山梨の岡、鹽山、裂石《さけいし》、さし手の名も都人《こゝびと》の耳に聞きなれぬは、小佛《こぼとけ》さゝ子《ご》の難處を越して猿橋のながれに眩《めくる》めき、鶴瀬《つるせ》、駒飼《こまかひ》見るほどの里もなきに、勝沼の町とても東京《こゝ》にての場末ぞかし、甲府は流石に大厦《たいか》高樓、躑躅《つゝじ》が崎の城跡など見る處のありとは言へど、汽車の便りよき頃にならば知らず、こと更...
更新日: 2024/01/31
95657acce5cfさんの感想

若年の懊悩 世間のしがらみ、養子の不遇、他人のやっかみ 時の流れの中での心の移り変わり、人間関係の変化等々含みいれた、なかなかの名著だと思う。 今では一般的、陳腐化した内容かもしれないが、この当時若年の一葉がここまで至っていたことの驚異を感じる。 夭折されたのが大変惜しまれるのを感じる作品

更新日: 2017/06/22
b9ef941530ccさんの感想

樋口一葉のゆく曇は、内容はさっぱり分からん!古文スタイルでは意味が分からん。現代文という位置付けせずに、古文と分類した方がよい。古文法に精通、ないしは知識がないと、樋口一葉の文章は正確に読めない。戦前は古文調、漢文訓読スタイルの言い回しが生きていたが、今の時代、平成が間もなく終わり、新しく新年号を迎えようとしている時代には、難解だ。