「待呆け議会風景」の感想
待呆け議会風景
まちぼうけぎかいふうけい
初出:「週刊朝日」1940(昭和15)年2月18日号

宮本百合子

分量:約18
書き出し:けさ、新聞をひろげたら、『衆院傍聴席にも首相の「若き顔」』として、米内首相の子息の学生服姿が出ている。本当にこの息子さんの面ざしはお父さんの俤を湛えているけれども、この若人も、きのうはやっぱり地下室に蜒々と連らなった人の列に立ちまじって、先ず制服の警官にすっかり身体検査されたのかしらと面白く思った。十一時までに入らないといけないということをきいたので、議事堂の建物からいえば横裏にあたる門から入って...
更新日: 2019/01/25
うさぎ御前さんの感想

題名で気の利いたフィクションを期待したら、本当に議会の傍聴の記録だった。時代の記録として読む分には面白いが、芸術性や娯楽の要素があるわけではないので、資料的な価値の方が高いような。