「瘢痕」の感想
瘢痕
はんこん

平出修

分量:約51
書き出し:--躍場が二つもある高い階段を軽くあがつて、十六ばかりの女給仕が社長室の扉をそつと叩いた。「よろしい。」社長の松村初造はちよいと顔を蹙めたが、すぐ何気ない風になつて、給仕を呼入れた。「あの、田代さんからお電話でございますが。」「うむ。」「只今からお伺ひいたしたいんでございますが……。」「居ると云つたか。僕が、ここに。」松村はうるささうに中途で給仕の詞を遮つた。「いいえ。あの……」給仕はおづおづしな...
更新日: 2025/05/26
65c8aadc88adさんの感想

雙之川喜1941  大正時代の サラリーマン小説で 女たちとの 交渉も 脇筋として ちりばめては あるけど 本職の 平出の 弁護士としての 理詰めが 目立ち 余韻に かけると 感じて しまった。