「夜烏」の感想
夜烏
よがらす

平出修

分量:約41
書き出し:--夏水をかぶつた猿ヶ馬場耕地の田地は、出来秋の今となつては寔に見すぼらしいものであつた。ひこばえのやうにひよろ/\した茎からは、老女のちゞれた髪の毛を思はせるやうな穂が見える。それも手にとつて見るとしいなが多い。枯穂も少くない。刈つたところで藁の値うちしかないかもしれない。米として見た処で鳥の餌の少し上等な位にしか精《しら》げられないだらうと思はれる。地租特免になつても、小作ばかりの此貧村の百姓...
更新日: 2020/11/17
19双之川喜41さんの感想

 狭い村なのに  男は 前後の考えもなく 盗みに入る。 男は仕事熱心な巡査に捕まり  獄舎に繋がれることになる。 残された女は 気持ちを決めて  村で 行われた説教の会に 出かけてみた。 情愛のこもったおつか様の言葉に  彼女は 涙を流す。 重厚な描写に 感嘆する。