「菊池君」の感想
菊池君
きくちくん

石川啄木

分量:約64
書き出し:一私が釧路の新聞へ行つたのは、恰度《ちやうど》一月下旬の事、寒さの一番|酷《きび》しい時で、華氏寒暖計が毎朝零下二十度から三十度までの間を昇降して居た。停車場から宿屋まで、僅か一町足らずの間に、夜風の冷に※を埋めた首卷が、呼氣《いき》の濕氣《しめりけ》で眞白に凍つた。翌朝目を覺ました時は、雨戸の隙を潜って空《うそ》寒く障子を染めた曉の光の中に、石油だけは流石に凍らぬと見えて、心《しん》を細めて置い...
更新日: 2025/04/10
65c8aadc88adさんの感想

雙之川喜1941  題意は 啄木の 同業 他社の 顎鬚を たくわえた ゴロツキ風の 地方の 小さな 新聞社の 記者の ことであって あの 泣く 子も さらに 泣き出す 文春砲の 創始者 菊地寛の ことではない。啄木の 実体験が 綴って ある。彼は 優秀 だった らしく 社の 経営者から 時計をおくられたり 着物を もらったりして 発行部数を のばすのに 貢献 したようだ。活字が 足りなくなると 平仮名で 間に 合わせたり 平易な 文に 書き 換えたり して いろいろと 工夫を 凝らし 植字工と ともに 愉しく 働いていた 様子が 眼に 浮かぶ。啄木の 署名 新聞 記事は どこかで 見ることが 出来る のだろうか。