「あとがき(『宮本百合子選集』第四巻)」の感想
あとがき(『宮本百合子選集』第四巻)
あとがき(『みやもとゆりこせんしゅう』だいよんかん)
初出:「宮本百合子選集 第四巻」安芸書房、1948(昭和23)年1月

宮本百合子

分量:約5
書き出し:この一冊におさめられた八篇の小説は、それぞれに書かれた時期もちがい、それぞれにちがった時期の歴史をももっている。「一本の花」は一九二七年の秋ごろ発表された。長篇「伸子」を書き終り、ソヴェト旅行に出かける前の中間の時期、いくつか書いた短篇のうち、これは一番長いものであった。過去三年あまりつづいて来た女ばかりの生活に微妙な単調さを感じる心が動きはじめていると同時に、自分の書く作品の世界にも、疑問を抱き...
更新日: 2015/07/26
nanchanさんの感想

思想弾圧の中、手枷足枷の中で、自らの思想を苦しみの中発しようともがいた姿がそこにある。恐らくは相当に苦しい本なのだと思う。出来るならこういった本は読まずに通り過ぎたい。しかし、人間が人間として生きたいなら、見たくないものにも目を向けねばならない。自分は心が少し閉じているのかもしれないと今思った。