「あとがき(『二つの庭』)」の感想
あとがき(『二つの庭』)
あとがき(『ふたつのにわ』)
初出:「二つの庭」新潮文庫、新潮社、1949(昭和24)年7月

宮本百合子

分量:約5
書き出し:「伸子」の続篇をかきたい希望は、久しい間作者の心のうちにたくわえられていた。一九三〇年の暮にモスク※から帰って、三一年のはじめプロレタリア文学運動に参加した当時の作者の心理は、自分にとって古典である「伸子」を、過去の作品としてうしろへきつく蹴り去ることで、それを一つの跳躍台として、より急速な、うしろをふりかえることない前進をめざす状態だった。一九三二年の春から、うちつづく検挙と投獄がはじまった。そ...
更新日: 2015/07/22
nanchanさんの感想

私は思想学に弱いが、宗教学哲学心理学は好む。今持ってなお民主主義と共産主義問題が解決されておらず人間は混沌とした毎日を歩んでいる。プロレタリア文学がもてはやされた頃の話が中心で語られているが苦悩のうちにいることがよく分かる。しかしながら今持ってなお共産主義、唯物思想の中に神はいないと叫んでいる。本当の人の有り様を私達は正しく見出さねばならないと思う。頑張れ。