「夏の夜の夢」の感想
夏の夜の夢
なつのよのゆめ
初出:「文芸」1937(昭和12)年7月

岡本かの子

分量:約22
書き出し:月の出の間もない夜更けである。暗さが弛《ゆる》んで、また宵が来たやうなうら懐かしい気持ちをさせる。歳子は落付いてはゐられない愉《たの》しい不安に誘はれて内玄関から外へ出た。「また出かけるのかね、今夜も。——もう気持をうち切つたらどうだい。」洋館の二階の書斎でまだ勉強してゐた兄が、歳子の足音を聞きつけて、さういつた。窓|硝子《ガラス》に映る電気スタンドの円いシエードが少しも動揺しないところを見ると、...
更新日: 2021/10/25
19双之川喜41さんの感想

 兄の親友と すでに婚約しているけど 眠られねままに 夜半の散歩に 出掛け 偶然に 兄の後輩に ゆきあい 高踏的な 会話を 楽しむ。 後輩は 中央亜細亜に 出発してしまう。 詩味溢れる作品と 感じた。