「河霧」の感想
河霧
かわぎり
初出:「国民之友」1898(明治31)年8月

国木田独歩

分量:約22
書き出し:上田豊吉《うえだとよきち》がその故郷《ふるさと》を出たのは今よりおおよそ二十年ばかり前のことであった。その時かれは二十二歳であったが、郷党みな彼が前途《ゆくすえ》の成功を卜《ぼく》してその門出《かどで》を祝した。『大いなる事業』ちょう言葉の宮の壮麗《うるわ》しき台《うてな》を金色《こんじき》の霧の裡《うち》に描いて、かれはその古き城下を立ち出《い》で、大阪京都をも見ないで直ちに東京へ乗り込んだ。故...
更新日: 2022/02/22
19双之川喜41さんの感想

 髯爺の 見立てたとおり 豊吉は 故郷に 錦を 飾ったとは言えない姿で 帰郷した。 村人は 彼のために 総出で 塾らしきものを 用意する。 前より 幅が狭くなったような武家屋敷の道など 詩情溢れると感じた。