「非論理的性格の悲哀」の感想
非論理的性格の悲哀
ひろんりてきせいかくのひあい
初出:「改造 第七卷第十一號」1925(大正14)年11月号

萩原朔太郎

分量:約10
書き出し:白でないものは黒である。もし白でも黒でもないものは、中間の灰色でなければならない。これが論理の原則であり、我々の推理の方式は、いつでもこの前提の上に組みたてられる。しかしながら多くの事實は、いつも人間の推理を裏切つてゐる。具體的なるすべての事實は、決して論理的であり得ない。特に我々の人格ほど、非論理的なものはないであらう。人格の實相は、實に矛盾そのものである。たとへばドストイエフスキイの著るしい特...
更新日: 2019/11/16
いちにいさんの感想

芸術家でなくとも、誰にも属さない孤独はある。白でも黒でも灰色でもない生き方。否、白でも黒でも灰色でもあるのかもしれない。