下級官吏の イワーノフは 分かり切った 無理筋なのに 上司の娘に 惚れたとして 娘が 自分を 愛しているとの 妄想に 落ち込む。いわば 毎日の 鉛筆削りが 仕事の ようになり 挙げ句の果てに 自分は スペイン国王であると 言い募る。収容施設に 入れられ 母親を 慕うような心持ちに 流れ着くけど 支離滅裂な 冗談を 相変わらず やめようとは しない。そこの浅い 官僚批判を 繰り出すのは 隠れみのの ようでもあるけど 判然としない。露国の 思い込みの はた迷惑の 源流を 示しているように 感じたのである。