「闇への書」の感想
闇への書
やみへのしょ

梶井基次郎

分量:約10
書き出し:第一話私は昨日|土堤《どて》の土に寢轉びながら何時間も空を見てゐた。日に照らされた雜木山の上には動かない巨きな雲があつた。それは底の方に藤紫色の陰翳《いんえい》を持つてゐた。その雲はその尨大な容積のために、それからまたその藤紫色の陰翳のために、茫漠とした悲哀を感じさせた。それは恰もその雲のおほひかぶさつてゐる地球の運命を反映してゐるやうに私には思へた。雜木山の麓から私の坐つてゐた土堤へかけては山と...
更新日: 2022/03/02
19双之川喜41さんの感想

 ①空に真に闇である闇を私は見た。  ②樋の中のせせらぎは 人を 惑乱させる 美しさがある。 霧時雨 不二を見ぬ日ぞ面白き 芭蕉  ③高い梢に咲く藤。 見えないけれど 見えたり 聞こえたり  するようなことはあると感じた。