子孫繁殖のために 猫や 河鹿は 交尾行動を 重ねる。かたや 人間は 娯楽として こころみる こともある。ありふれた 陳腐な 感想しか 思い 浮かばないけど おのおの方の なお 一層の 奮闘 努力を 衷心より 祈念する外 ないと 感じたのである。
猫の交尾とカエルの交尾の様子を、細やかに観察している。よく見ているなぁ、と言う感想。 カエルの交尾で清々しさを感じると言うのは、独特な感性だと思った。 後半、渓の情景が目に浮かぶようで、少し山に行きたくなった。
動物の交尾の丹念な描写。同時代の小説家が人間の性にばかり目を向けていた時に、基次郎は自然に目を向けた。しかも、動物の交尾の描写からは、驚くほどにエロスを感じない。自然のなかに、あらゆる生物の本質を見出だすのは、日本の古典が行ってきた技法ではないだろうか。西欧への憧憬と焦燥の蔓延するあの時代に、極めて日本的な短編を残した、基次郎の異質性を感じさせる小説だと思った。
つまんない
フムフム
場面が想像できる描写でした。