「南方」の感想
南方
なんぽう
初出:「早稲田文學」1935(昭和10)年6月

田畑修一郎

分量:約29
書き出し:島へ來てもう一月近くになるが、なんて風の吹くところだらう。着いた最初の日、濱邊から斷崖の急坂をのぼつて、榛《はん》の木の疎林、椿のたち並んだ樹間の路を、神着《かみつき》村の部落まで荷物をつけた大きな牛の尻について歩いてゆくとき、附近の林、畑地の灌木などが爭つて新芽をふき出してゐるのを見て、又、路が上つたり下つたりして、とある耕作地の斜面のわきに出たとき、その傾斜地一帶、更に上方になだらかな裾を引い...
更新日: 2022/02/06
19双之川喜41さんの感想

 阿古という地名で  南方とはいえ  三宅島であることが知れるけど 男は 妻子を殺した夢を見たり 心が重く なりきったせいかは  分からないが  頭が お花畑になっている 男二人 が 口喧嘩をするのを 遠くに聞いたりして 自分も この気持ちは  一体何故だろうと 自問する。