2回目読んだが良い。純真、乙女、思春期などの言葉が想起させられる。最後の2行に物欲とか信仰心の薄れとかが出てくるが何だろう。上記の諸々との対比、聴こえてきた口笛の柔らかな否定だろうか?
すごく感動した。
軍艦マアチの口笛が 魔笛です。 死期が確実に 迫っている妹のために 秘かに盗み読みしていた 妹の赤裸々な 艷文を 再度 真似て 偽の恋文を妹に 送りつける話です、しかし 巧妙な工夫が 散りばめられていて 深い感動が 迫ります。
古い時代を感じさせる丁寧な文体が、新鮮でミステリアスで、狂気をも感じさせるところが好きです。淡々と進む短編ですが、この短さにして読後感が後を引きずる、これも太宰だからでしょうか。偶然に出会った良作でした。
悲しくて不思議なお話でした。
これってこの老婦人が妹を殺した説あるんじゃね?神を信仰するあまり狂気に陥ったとか。最後の方で信仰も薄まってきたって、書いてあるけどなんか怪しいっすよね
さ、最後の1行の良さがエグい。示唆の仕方としてこれ以上上品な文がこの世にあるかね!!!
泣いちゃった。死んでもあいしてる。
太宰なので多少身構えたが軽快に読みやすく、心温まるお話だと思った。自身も姉なので、姉の立場に立ちやすく、手紙を読んでしまったこと、小細工したことがバレた時のどうしようもない恥ずかしさやら、自分をさておいた不憫さやら感情移入でき面白い。
素晴らしい
少女達の、無垢な心の美しさが鮮明に描かれている作品。 太宰治の作品の中でも特にお気に入り
果たして妹の言ったことが本当か、あるいは誰が口笛を吹いたのか、読む人によって解釈が別れそうですが、本質的にはそこは問題ではないのかも。 人の心の複雑な、愛おしさや悔恨や悲しみのないまぜになったような、内側のやわらかい部分を、静かな語り口で書いたお話だと思いました。 短編ですし、ちょっとした電車移動のときなどにいいと思います。それに、何度読み返しても褪せませんでしょうから。
美しい姉妹と厳格な父の優しい嘘のお話。お姉さんは軍艦マアチの口笛を、何年たっても忘れないのでしょう。
やさしい人しか出てこない 一人の女性の呟きみたいでサラッとした語りが良かった
うわ、どんでん返しに静かな感動
太宰の小説の独白はいつも醜く美しい。
〈桜の花がはらはらと落ちる〉その美しさが葉桜と魔笛の特徴だと思います。 太宰の短編の中では一番好きな作品です。
20160316