「球突場の一隅」の感想
球突場の一隅
たまつきばのいちぐう
初出:「新小説」1916(大正5)年2月

豊島与志雄

分量:約36
書き出し:一夕方降り出した雨はその晩遅くまで続いた。しとしととした淋しい雨だった。丁度十時頃その軽い雨音が止んだ時、会社員らしい四人達れの客は慌《あわただ》しそうに帰っていった。そして後には三人の学生とゲーム取りの女とが残った。室の中には濁った空気がどんよりと静まっていた。何だか疲れきったような空気がその中に在った。二つの球台《たまだい》の上には赤と白と四つの象牙球が、それでも瓦斯の光りを受けて美しく輝いて...
更新日: 2019/11/03
19双之川喜41さんの感想

 出来事らしい 出来事は起きないので  純文学かな とチラリと思ったけど  それにしては  些か 詩情にかけるのが難点で ないものねだりをしてはいけないと  得心することにした。