「掠奪せられたる男」の感想
掠奪せられたる男
りゃくだつせられたるおとこ
初出:「新潮 第二十九卷第三號」新潮社、1918(大正7)年9月1日

豊島与志雄

分量:約59
書き出し:山田は秀子の方が自分を誘惑したのだと思っていた。そして自分の方では、彼女を恋したのだと自ら云うだけの勇気はなかった。恋しなくとも男は女の奴隷(或る意味での)になることはあるものである。然し、彼女の誘惑の罠に喜んで、いくらかは自ら進んで、引懸っていったのは自分であると、彼は思っていた。二階の縁側に立って自分の通るのをじっと見下していたのは彼女だ。然しいつもその二階をそっと見上げたのは自分だった。彼女...
更新日: 2019/11/08
19双之川喜41さんの感想

 男は  人の妾と 付き合っており あるとき  偽いざり の乞食 を見かけると  女は 唐突にトルストイの 小説 と 似たところがあると  口走ったりする。 妾の旦那から 妾は 手に負えない女だと 告げられた頃  召集令状が届き 女は恋をしていたと 告白する。 令状の恋かも知れない。